オススメの2本
1. ロレックス『デイトジャスト』 1969年製
2.ミモ レクタングル手巻き 1930年代製
出演=野村一成(店長)藤井 翔(副店長)
今回は時計の紹介というよりも、メンテナンスにおもきを置いたライブ。それでもメンテナンスが楽なロレックスとあまり見ることのない、希少なミモを紹介。ファイアーキッズの懐の深さがわかる回となった。
メンテナンスは定期的に行う
野村:本日はアンティークウォッチのメンテナンストークという形で、ヴィンテージ、アンティークウォッチの修理などをしたいと思います。
藤井:よろしくお願いします。
野村:今日も時計をお見せしながらでやりたいと思います。メンテナンスは定期的にやルべきものですね。結構、昔は2年で油が切れ始めるってよく言われてたんですけど、最近は油の質がいいので、2年ってことはないかなと。
藤井:そうですね、油の進化が進んでますよね。
野村:なので、4年っていうところなのかなっていう感じはします。4年おき、オリンピックごとに出してあげるくらいがいいのかなという感じですかね。あとは時計の年式とかで。1960年代以降の時計だと、4年おきで十分じゃないかなというような感じがします。もちろん、最新のモデルなんかは5年、6年経っても平気かなって思うんですけど。まあ、4年が理想なのかな、というふうには思います。あとは定期的に出すっていうのも大事だと思うんですけど、なんか気になるところがあったとき出してあげる。まあ、出さなくても相談してみる。そういったことが大事かなと思います。
藤井:そうですね。
野村:クルマとかもガソリンスタンドに行けばチェックしてくれたりとかありますけど、時計って、なかなかそういう機会がないと思いますんで。まあ、持ってきて、この時計調子どう?みたいな軽い感じで聞いてもらえれば、お店でテスターをかけたりとか、磁気が入ってないかとチェックしたりだとか、そういったこともできますんで。お店に来たときに気軽に相談してもらうっていうのが重要かなとは思います。そういうチェックなんかはとくにお金をいただいてないので。お店でご相談いただければ。あと、遠方の方は、ちょっと気になるところがあると。いままで進んでたのが、急に遅れるようになったとか、そういうようなことがあったときにご相談いただければいいのかなと。まあ、遠方の方については、送っていただいても対応していますので、ご相談いただければと思います。では、時計もご紹介しときます。
藤井:はい。
メンテナンスが一番心配いらない時計
野村:ロレックスの『デイトジャスト』。この辺がメンテナンスとか一番心配いらない時計だと言われてますけども。ロレックスの1601。レッドアイってやつですね。赤いの映らないですね。
藤井:これは是非、お店で実物を。レッドアイは表面にプツプツと赤いラメみたいなのが入ってるんですよね。
野村:これが1969年製で89万8000円。ちょっと格好いい値段なんですけど、こういうのは一度見えたりすると嬉しいというか、特別感があるんで。ちょっと人がしていない、いいな!っていうやつをチョイスするにはいい時計かなと思います。単純に黒文字盤は格好いいですし。先程お話ししたメンテナンスという部分では、一番心配のいらない時計かなと思います。故障しないわけではないんですけど、同じような故障が続いたりとかが、本当にない機械ですよね。1960年代半ばくらいから90年近くまでロングセラーを続けた1570を搭載したものです。
藤井:メンテナンスの話をしときましょうか。
野村:1940年代とか、それ以前の時計なんかだと、もう少し気を使ってあげた方がいいのかなくらいの年式になってくるのかなと。50年代以前にしといた方がいいのかな。そのくらいになると、中間で、先程お話ししたような感じでお店にチェックに来ていただくと、現在調子いいですね、とか、イマひとつですね、とか、そんなようなお話もできるかと思います。古くなればなるほど、部品のガタとかが大きくなってくるので、そうすると油が切れると動かなくなりやすいというようなことはあると思います。そういう部分ではお店に来た際に、機械の調子を見て欲しいという形でお話いただければ、いつでも、というような感じですね。そこで調子よければ、メンテナンスする必要もないですし、それぞれのタイミングっていうのもあると思いますので。その辺は、お店の方で時計の話をさせていただければと思います。時計の状態チェック。いまはいい機械が出てて、時計の状態を音で、振動で、チェックできる機械っていうのが出てますんで、そういったことをご相談いただければと思います。あと、ベルトの洗浄だとか、そういったものも、そのときにご相談いただければというようなところですね。先日、普段のお手入れの話でもありましたけど、なかなか自分じゃあやれない部分はありますので。ベルトとケースの隙間とか、そういうのを拭いたりとかは、なかなか自分じゃあできないんですけど、お店に持ち込んでいただければ、お店が大混雑してるってことでなければ、パパッとやれると思いますし。
角型時計、ミモ
藤井:映している時計のことですが、ミモですか?と。
野村:ミモですね。角の時計って格好いいですよね。
藤井:格好いいですね。
野村:まあ、夏向きじゃない感じはするんですけど。長袖シャツにつけたい時計ですよね。ミモってどんなメーカーですか。
藤井:ジラール・ペルゴと関係性のあるメーカーでしたっけ?
野村:はい、正解!
藤井:あーよかった。
野村:ジラール・ペルゴ名で出してる地域と、地域によってはミモの名前で売ってると。ドイツ周辺はミモ名で売ってるような話を聞きますよね。メーカーも販売地域によって名前を変えたりとか、そういったこともあるみたいですね。実際、ジラール・ペルゴと同じ工場で作ってるというような話もあります。でもミモの名前を出すのは40年代くらいまでかな。
藤井:それ以降は。
野村:あんまり記憶がないな。50年代のミモ?
藤井:確かに。結構古い年代にあるイメージですよね。
野村:結構、そういうの同じメーカーでエニカとラシーヌとかね。いろいろそういったのがあるんですけど。まあ、ジラール・ペルゴっていう名前にすれば、これは3倍くらいで売ってもいいんじゃないかな。ミモ、1930年代後半のもので、9万8000円。安すっ!
藤井:お買い得!
野村:安くはないか。どうなんですかね。作りのわりに割安な感じですかね。
藤井:そうですね。
野村:アンティークにはこういうのありますよね。作りがいいのに価格的には9万8000円。しかも1年保証がついている。結構、魅力的な時計ですよね。白シャツとかでつけたいな。
藤井:格好いいかもしれないですね。
暑い時期はベルトを換えてみる
野村:ちょっと汗かく時期は、革ベルトをやめてバンブーブレスをつけたりとか、そういうのもありかな、と。夏場はベルトで悩んでいる方も多いと思うんですけど、金属ブレスを夏場はつけてみたりとか、そういうのもありだと思いますので。今日僕はバンブーブレスの時計をしてますけども、夏場でも革ベルトするよと、この間言ってたんですけど。このところの暑さは異常だなということもあり、今日は負けた感じではありますけど。バンブーブレスをつけてみました。ヴィンテージのブレスをつけてみました。ブレスを換えると時計を買わなくても1本買った気分になれるというのもあって、ちょっと時計を買う余裕ないなってときにはベルトを買ってみてください。一時的なおクスリになります。買いたい気持ちが一瞬収まりますよね。
藤井:一瞬だけ(笑)
野村:一時的な効果はあります。おクスリ出しときますんで、みたいな。そのくらいの感じでベルトというのもありかな、と思います。メンテナンス、ご質問とかあります?
藤井:メンテナンスに関しては、コメントはいただいてないですかね。
野村:でも、ミモを気づいた人、スゴイですね。
藤井:そうですね。紹介する前にもう。通ですね。
野村:通ですね。こういう通な時計もたくさん置いてますんで、お店の方に来ていただくと面白いものがたくさんありますんで、是非遊びに来てください。ホームページも、なんだかんだもう数百本あって、意外と埋もれてるものとか。スゴいペースで掲載してるんでちょっと前のやつが、数ページ前にあってみたいなのが結構あるんで。ホームページも十何ページ来ちゃってるので、全部見るのは厄介かと思うんですけども。
藤井:新着以外もいい時計が。
野村:ミモなんて検索していただくと面白いと思いますので、是非、ホームページも探索してみてください。もちろん、お店に来て、実物を見てもらうのも大事だと思いますので、お店に来ていただいても、いろいろ見れます。メンテナンスのご相談も、いつでもお受けします。