ファイアーキッズに50本以上在庫がある人気時計ブランド、ロレックス。その魅力についてスタッフに語ってもらう企画。今回はファイアーキッズスタッフで、もっとも若い、販売スタッフの藤井克彦さんに話を聞いた。
光るブランディングの巧さ
「ロレックスについては、あらためて思うのは、やはりブランディングが巧いな、ということですね」
現在31歳の藤井さんは、時計の仕事に携わる前と後ではロレックスの印象がガラッと変わったという。
「まだこの仕事をする前は馴染みがなかったので、“ザ・高級時計”というイメージでした。成金の人がつけてるという印象でしたね。それがロレックスをよく知ると、ただ有名な時計というわけではないんだなと。歴史とかを紐解いていくと、本当に実力があるし、人気を得る確かな理由があることを知りました」
それは、具体的にどういうところだろうか。
「他のブランド違うところが2点あります。ロレックスというブランド名が造語で、いろんな国で発音しやすくて、さらに文字盤に文字を並べたときにキレイに並ぶ組み合わせだといいます。そういうことを戦略的に考えているんです。また、ディフュージョンラインのチューダーも、英国人に馴染みやすいネーミングだということです。モチーフに薔薇を使ったのも英国を意識してのものですから。たんにいいものを作る、というわけではなく、いかに人々に受け入れてもらえるかということを考えている。だから多くの人に受け入れられる。それがまず1点ですね」
ほぼ変わらないデザイン
そして、もうひとつがデザインだという。
「デザインがほぼ変わらないのもスゴイことだと思います。『サブマリーナー』は1953年からありますけど、基本は変わってないですよね。『GMTマスター』もそうですが。そんな中で、カラーや文字盤の加工の仕方でバリエーションを変えたりしています。でも、デザインはほぼ変わってない。だからどの時代のものをつけても、それほど古さを感じなくてすむんです」
この2点は、ロレックスのスゴさであり、アンティーク、ヴィンテージロレックスが高い人気を誇る大きな要因だということだ。さらにアンティークロレックスに常に接することで、頑丈さにも驚かされている。
「とにかく頑丈ですよね。オイスターケースはもちろん素晴らしいですが、いかに故障を少なくさせるか、ということを考えて作っているように思えるんです」
数十年もデザインが変わらないことに加え、故障しにくいという特性を持つロレックス。であれば、ここ数年、価格が高騰している現行モデルにこだわる必要性はないようだ。
「実際につけてみると、60年代、70年代の『デイトジャスト』は格好いいです。現行モデルに限定せず、視野を広げてみるとロレックスをさらに楽しむことができるのではないかなと思いますね」