【特徴・セールスポイント】
1952年に製造されたオメガ 天文台コンクール専用キャリバー30GDです。オメガがコンクール専用に製造したキャリバーで、当時のコンクールを総ナメにした名機です。ムーブメントシリアルで追うと1952年製ですが、記録として残っているのは1957年のコンクールでの入賞、コンクール最後の年である1967年に出品した記録が残っています。当時のオメガには調整を担っていた技術者が2人いましたが、2回ともジョセフ・オーリーが担当したと記録されています。ムーブメントの仕様は一見通常の30mmキャリバーよりも簡素ですが、外側からでは見えにくい細かな部分で、様々なチューンナップが施されています。振動数も通常の18,000振動から25,200振動に変更され、それに伴いガンギやアンクルも通常より入念に仕上げられています。簡素な仕上げの角穴、丸穴車も歯の側面はしっかりポリッシュされ、実用的な部分のみの仕上げがコンクールムーブメントらしさを感じます。調速機もコンクール仕様にされており、テンワはより繊細な温度補正を可能にするギョームテンプ、天真用の穴石はあえてショックアブソーバーを付けず、石を固定するプレートは幅広でしっかりと石を保持できるようにしています。過去のメンテナンスで付いたと思われる小傷はありますが、サビなどはなく良好なコンディションです。ブレゲ数字のポーセリンダイヤルは、スモセコに肉眼では見えない程度の僅かなクラックはありますが、概ね綺麗な状態です。現在稼働品ですが観賞用で動作保証はありませんのでご了承下さい。