オススメの3本
1.ロレックス『シードゥエラー』 1974年製
2.ロレックス『デイトジャスト』 1962年製
3.ロレックス『オイスター』 1972年製
出演=野村一成(店長)藤井翔(副店長)
ファイアーキッズのインスタライブ書き起こし第8弾は、最も在庫が多く人気のロレックスをフィーチャー。他と少し違うマニア向けから、アンティーク初心者に最適なモデルまで、同店ならではの3本を紹介します。
値段も格好いい赤シード!
野村:今日のテーマは、おすすめロレックス3選、ということで3本用意しております。早速1本目から行きたいと思います。
藤井:1本目はこちらです。
野村:『シードゥエラー』。赤シードと呼ばれるやつですね。久々の入荷です。マークフォーダイヤルと呼ばれるタイプで、1974年製。これが525万円。なかなか値段も格好いい時計ですが、非常に状態がいい個体になっています。一番気になってくるところは夜光ですね。いい色になっていると思います。
藤井:針とインデックスのバランスがいいですね。抜群です。
野村:針、インデックス、あと、ルミナスポイント。ルミナスポイントがだいぶ黒ずんでいる感じがするんんですが、これオリジナルなんですよね。
藤井:確かに、色濃いめですね。
野村:結構、濃いめですね。夜光の色の具合もかなりいいんですが、ルミナスポイントもすべてオリジナル。トリチウム反応ですね。もちろんベゼルもオリジナル、リューズもオリジナル、裏蓋もオリジナル。ブレスは換わってます。ハードブレスになっているので、これは昔ロレックスの方で巻きブレスからハードブレスに換えるキャンペーンとかをやってたりして、結構換わってるの多いんですけど、ブレスはいいのかな、という感じがしますね。時計、針、その辺がフルオリジナルなので、ベゼルも。磨きもほとんど入ってない感じです。なかなかのコンディションの一品となってますね。『シードゥエラー』って特殊な時計なので、一般的には『サブマリーナー』で十分なんですけど、人がしてるのは、ちょっと嫌だなと、まあ、アンティークが好きな人って、ちょっと変わったものが欲しいという人が多いと思いますんで、そういう部分では、これ、どストライクでしょう。
ケースの痩せがない!
藤井:結構、針が換わって夜光とインデックスとのバランスが崩れちゃってる個体が多いですからね。
野村;多いですね。ちょっとインデックスが黒ずんでる、というところはあるんですけど、まあ、そんなの気にならないレベルかな、と。なかなかの個体です。気にする人が多いのが裏蓋。これはROLEXが真っ直ぐに入ってるタイプですね。で、シリアルナンバーが裏蓋の内側にまで入ってます。なかなかいい個体だな、と思います。
藤井:ないですよね、この状態のものは。
野村:ケースの痩せがないというのも魅力的だし、このバランス。
藤井:つけてみます。
野村:ボリュームのある時計なんでね、日本人の腕にどうかな?という感じはあるんですけど。実際にベゼル径なんかは『サブマリーナー』とまったく同じなんで、厚みはあるんですけど腕には収まる感じがするとは思います。格好いいですよね。525万円。高級車ですね。クルマと違うところは、値落ちしない。そこですかね。うちの店では、原則80%での買取とというような形でやってますので。もちろん相場が上がれば、上がったところから算定することもしてますので、そういったところでも安全資産の一種なのかなというところはありますね。どうですか、つけてみた感想は?
藤井:なんかちょっと恐れ多い感じがしますね(笑)
野村:でも、単純に格好いいですね。ということで1本目は赤シードでした。このくらいのコンディションのものは出会いでしかないので。気になった方は、一度つけてみてください。是非、よろしくお願いします。2本目行きますか。
なんか雰囲気がちょっと違う!
藤井:こちらです。
野村:『デイトジャスト』1601ですね。なんか普通のと違うぞ、と。
藤井:なんか雰囲気ちょっと違いますね。
野村:決定的にパッと見て違うのは、針。これは何ハンドですかね。
藤井:アルファハンドですね。
野村:そう呼ばれたりもしますね。
藤井:他にも呼び方が?
野村:ドルフィンハンドと呼ばれたりとか、剣針とかですね、いろんな呼び方がありますけど、この年代独特、というような感じの針ですね。これは夜光がトリチウムじゃないタイプですね。ラジウム夜光の時代。だいたい63年が切り替え時期なんですね。なので62年のものは、基本ラジウム夜光という形になってます。さっきも言いましたけど、アンティークが好きな人はちょっと人と違うものが欲しいという方が多いので、こういう針、夜光、そういったはっきりとした特徴がある時計っていうのはいいですよね。これは人と違うぞ、というようなところがある時計です。ブレスも飛び出しバックルとか言われたりしてますけど、王冠が飛び出した感じのバックルになっいて、そこもひとつの魅力的かな、と。
藤井:この(バックル)王冠の飛び出してるところですね。
野村:飛び出してることで使いやすくなったりとかしますし。時計って、意外と文字盤を見ている時間よりバックル側を見ている時間が長かったりするんですよ。そういう部分では、自己満足の部分でも、ブレスは重要なのだと思います。このジュビリーブレス、巻きって言われるタイプの厚みがないタイプは、ホント腕にフィットする感じがして、つけ心地がすごくいいんですよね。
ジュビリーブレスは腕につけてみて!
藤井:ここ(ブレスの側面)の厚みというか薄さですね。
野村:そうですね。これはつけてもらうとクセになる。若い頃はこのジュビリーブレスがすごく嫌だったんですけど、歳を取ってみるとそれなりに、つけてみるとわかるという部分が結構ありますね。これもホント、腕につけてみて、試してもらいたいという時計ですね。
藤井:是非、来店して、腕に乗せてもらいたいですね。
野村:そうですね。そういう時計です。『デイトジャスト』、これはホワイトゴールドベゼルのモデルで、当時はメーカーの看板商品みたいな感じなので、カタログなんかでも表紙に使われるようなフラッグシップモデルです。つけ心地もいい時計なので、是非、試してもらいたいです。これが1962年製で59万8000円。普通の『デイトジャスト』とそんなに値段が違わないで、ちょっと個性的。ちょっと人と違うぞ、という部分がはっきりある割には、それほど値段が高くない。こういうのは狙い目かなと思います。
藤井:針の夜光が結構黒くなっているんですけど、これがもうラジウム、当時のものがそのまんまという?
野村:そうですね。そういうのが特徴的な感じですね。
藤井;すごいですね。何十年も同じ夜光がここに残っているっていうのがスゴイですね。
野村:文字盤がやや色づいているのもアンティークらしいかなと思いいます。
3本目はシンプルな入門編
藤井:では3本目行きましょう。
野村:3本目は入門編にしてみました。『オイスター』。一番単純な手巻き時計ですね。
藤井:さっぱりしていますね。シンプルです。
野村:日付がついてる、ついてない。そういう部分では、デザイン的にも日付なしの方がシンプルな感じになるので、まあ、ロレックスのサイクロプスレンズといわれる、日付窓についている拡大レンズが嫌っていう人も結構いるんで、そういう方にオススメです。入門時計で、これが1972年製。値段が34万8000円。ちょっと頑張ればいけるかな、と。そういう価格帯の時計です。30万台という壁があると思うんですけど、そういう壁を突破するとですね、やっぱりいいものがあるんですね。これは革ベルト仕様なので、ちょっと夏向きじゃない感じもするんですが、革ベルトを換えて楽しんだりするという部分では、革ベルトは消耗品でもあるので。
藤井:時計がシンプルだから、今は黒の革ベルトがついていますけど、いろんな色で楽しめますよね。どんな色でも合わせやすい。
野村:おしゃれが好きな人だと、靴だとかベルトなどに合わせて、革ものが好きな人は合わせて楽しんだりできるのかな、と思います。それですごいシンプルなんですけど、よく見ると文字盤が絹目の仕上げになっていたりとか。
藤井:なってますね。
野村:質感というのは、いまの時計とはちょっと違う質感というのもありますし。やっぱりオイスターケースなので、パッと見て、やっぱりロレックスだ、という感じもしますしね。この上ないシンプルな時計なんですけど。ロレックス、ちょっと抵抗感あるな、という人にも使いやすい1本かなと思います。ロレックスの良さというのは、この時計の良さとすごく重なってくるかなと思います。
イヤ味がなくつけられるロレックス
藤井:ちょっと腕につけてみます。
野村:ロレックスってなんでも高いんですけど、高いのには訳があります。いい時計ですよね。サイズ的には33、4ミリで、ホントにつけやすいサイズですよね。夏場半袖で、革ベルトでオシャレにつけるというのもありですし、スーツとかシャツなんかでも格好良くつけられる時計ですね。
藤井:イヤ味がなくつけられるロレックス。いいですね。
野村:ロレックスはちょっと派手かな、というモデルが多いんですけども、アンティークの革ベルトのロレックスは本当に使いやすい。是非、ご検討ください。昔は10万円でお釣りが来たのに。本当に日本人の給料は上がってないなってコメントがありますけど、その通りなんです。ただ、時計の価値自体が上がっているので、変な話ですけど、売ろうと思えば高く売れるというのが確実にあります。時計の資産価値という点で、10年、20年前と感覚が変わってますよね。34万8000円で買ってもらって、8割で買い戻すと27万8400円。27万8400円は保証されている、という時計。そう考えると10万しないで挑戦ができるというような感覚かな、と思います。そういう部分でも買い戻しの補償というのは大きいかなと思いますね。お金に困ったら売る、という選択肢もありますし。『オイスター』の次には『デイトジャスト』に行こうとなった時には下取りにも出せますし。そういう買い方ができるのも時計の愉しみのひとつかな、と思います。今日はこの3本をオススメさせていただきました。ロレックスはいま(お店に)何本ありますか?
藤井:何本くらいあるんでしょ?結構ありますね。30本以上ありますね。
野村:約50本くらいあると思います。全体では300本揃えてますんで、お好みの1本を、是非、お店の方で。ホームページでもいろいろ見れるようにはなっているんですけど、是非お店に来ていただければな、とも思います。来れない方はホームページでお楽しみください。